小型排水処理装置は一台で凝集、固液分離、ろ過、処理水放流、汚泥回収を行う事が出来ます。
設備はコンパクト且つシンプルな設計で省スペース、低コストを実現しました。
また、粉末一剤型凝集剤「アクアネイチャーシリーズ」を併用する事で、オペレーターが安全で簡単に排水処理を行う事ができます。

主な用途と特徴

正面装置
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用途

  • 1日の排水量が10㎥以下向け
  • 金属、硝子、インク排水など幅広い排水で使用可能

特徴

  • 一台で凝集、固液分離、ろ過、処理水放流、汚泥回収が可能
  • コンパクトで低価格
  • 誰でも簡単に安全に作業可能
  • 要望に応じて、制御の変更可能

標準仕様・オプション

原水ポンプ・汲上用サクションホース

サクションホースは5mまでが標準仕様です。

標準仕様

凝集反応槽

接液部はSUS304製、架台はSS400製です。

標準仕様

凝集反応槽用レベルセンサー

フロート式のセンサーが標準仕様です。

標準仕様

撹拌機

インバーターの設定を変更することで、回転速度を変更可能です。

標準仕様

足場(階段)

アルミ製の階段です。粉体定量供給機への補充や、機器類のメンテナンス時に使用します。>AN-500、AN-1000のみ標準仕様です。※AN-200には付属しません。

標準仕様

ろ過かご・ろ過かご用フロート

本装置はろ過袋による自然ろ過をおこないます。ろ過かごは、AN-200:1個、AN-500:3個、AN-1000:5個が標準仕様です。ろ過かご1つにつき、1つのフロートが付きます。

標準仕様

ろ水受槽・放流用サクションホース

サクションホースは5mまでが標準仕様です。放流先まで自然流下で移送できない場合は、オプションでポンプが必要です。

標準仕様

制御盤

AN-200 手動型は物理ボタンのみのアナログ盤です。その他はPLC制御のため、タッチパネル液晶盤となります。

標準仕様

電動弁

AN-200 手動型以外は、上澄水排出配管・汚泥排出配管が電動弁仕様となります。AN-200 手動型には付属しません。

標準仕様

手動弁

AN-200 手動型には手動弁のみが付属します。AN-200 手動型以外は、電動弁の手前(上手側)に手動弁が付き、これは電動弁交換時や流量調整用に使用します。

標準仕様

3色パトライト

運転状況に合わせて点灯するパトライトです。

標準仕様

凝集反応槽用レベルセンサー

標準仕様はフロート式ですが、三針式に変更することも可能です。

オプション

粉体定量供給機

粉体の薬剤を自動で定量添加します。処理フロー上、粉体の薬剤を使用する場合にあると便利です。詳しい仕様はこちら

詳しくはこちら

オプション

pH指示調節計

廃水のpHを常時監視し、pHに応じてpH調整剤を添加します。処理フロー上、pH調整が必要な場合にあると便利です。pH指示調節計は制御盤に組み込みます。

オプション

pH電極・電極取付金具

pH電極の基本仕様は、コード長さ1m・電極内部KCL溶液pH測定時に必要な消耗する液体です。本pH電極は補充が必要ないため、溶液がなくなった際は電極ごと交換が必要です。 が無補充・温度保証pHは対象液の温度によって変化します。この変化を自動で補正する機能が温度保証です。対象液が常温(20℃)であれば不要です。なし、となります。この仕様は廃水に合わせて変更可能です。

オプション

薬注タンク・薬注ポンプ

液体の薬剤を自動添加する際に必要です。タンク容量は50〜200L・比重の高い液体にも対応可・撹拌機の付属可、となります。

オプション

ろ水移送ポンプ

処理後のろ水が、放流先まで自然流下で移送できない場合に必要です。

オプション

その他オプションについて

上記以外の仕様についてはお問い合わせください。槽・機器類の追加やグレードアップなど、できる限りご対応いたします。

図面と処理量

処理フロー図
型式 W D H 処理量 1バッチの処理時間 電源 図面
AN-200型 1000 1100 1700 200L/回 17〜63分時間の内訳
  • 1.原水汲上:2分
  • 2.撹拌:1分
  • 3.pH調整:5〜40分
  • 4.粉末凝集剤添加:1〜3分
  • 5.撹拌:1〜3分
  • 6.沈降:3〜10分
  • 7.上澄水排出:2分
  • 8.ドレン排出:2分
三相200V15A PDF図面
AN-500型 2100 1200 2700 500L/回 26〜82分時間の内訳
  • 1.原水汲上:5分
  • 2.撹拌:1分
  • 3.pH調整:5〜40分
  • 4.粉末凝集剤添加:1〜3分
  • 5.撹拌:1〜3分
  • 6.沈降:3〜10分
  • 7.上澄水排出:5〜10分
  • 8.ドレン排出:5〜10分
PDF図面
AN-1000型 2300 2000 2800 1000L/回 31〜107分時間の内訳
  • 1.原水汲上:10分
  • 2.撹拌:1分
  • 3.pH調整:5〜40分
  • 4.粉末凝集剤添加:1〜3分
  • 5.撹拌:1〜3分
  • 6.沈降:3〜10分
  • 7.上澄水排出:5〜20分
  • 8.ドレン排出:5〜20分
PDF図面
  • 上記記載の処理時間は、装置が「原水汲上」から「処理完了」と表示するまでの目安の時間となります。ドレン水排出後、ろ過袋に溜まった汚泥が脱水する時間は含まれていません(使用するろ過袋、廃水性状、目指す含水率によって所要時間が大きく変わるため)。
  • 希硫酸や苛性ソーダによるpH調整が不要な場合は「pH調整」工程は無くなります。
  • pH調整時間は、廃水の元々のpHによって変化します。例えば、pH9からpH8に調整するのであれば5分ほどで完了しますが、pH12からpH8に調整すると40分かかることがあります。
  • 上澄水・ドレン排出時間は、ろ過速度で変化します。ろ過が遅く、頻繁にフロートが起動すれば、稼働と停止を繰り返すため時間がかかります。

導入までの流れ

STEP
01

1〜2週間

ヒアリング

ネクストリーでは、導入前のヒアリングが最も重要だと考えています。お客様のご相談目的や抱えている課題を詳細に把握することで、最適なご提案に繋がるからです。お問い合わせ後、担当営業よりヒアリングシートをお送りします。ご予算・導入時期・排水量・既設の図面・計量証明書など、約20項目にご回答をいただきます。その内容に基づいて追加のヒアリングを実施し、お客様のご要望をより深く理解します。

STEP
02

2〜6週間

薬剤選定試験・水質分析

処理対象の廃水を弊社へ送っていただき、最適な薬剤を選定するための試験をおこないます。水質分析は、廃水に含まれる様々な成分を、分析によって明らかにします。処理水は放流先によって基準値が定められており、その基準を満たしているかを確認する必要があるからです。これらの結果次第で、処理フローと大まかな装置仕様が決まります。廃水の試験は2〜3週間、水質分析も2〜3週間のお時間をいただきます。結果が出次第、報告書を作成してお客様へ提出します。

STEP
03

1週間

現場調査

実際にお客様の現場へ伺い、設置予定場所を確認します。試験によって決まった処理フローと装置仕様が、現場で再現可能かをお客様と協議します。設置スペースや高さ・搬入経路・配管工事の有無・日常的な運用に問題はないか、などを確認して仕様を確定させます。

STEP
04

1〜4週間

見積書作成

決定した仕様を基に、見積書を作成します。標準仕様であれば1〜2週間、追加のオプションや装置設置以外の工事が加わると、追加で1〜2週間のお時間をいただきます。

STEP
05

3〜6ヶ月

装置設計・製作

発注いただいたら、装置に関わる資料の作成、および装置製作を開始します。見積書作成の段階で簡単な処理フロー図や、装置図面はお渡ししているので、それらをアップデートします。また、納入までのスケジュール作成、装置納入前に各社でおこなうタスクの明文化などをおこない、お互いの認識に齟齬がないよう入念に準備を進めます。装置の製作期間は時期によって大きく差があります。決算時期である3月納入希望が多いため、9〜10月発注の場合は6ヶ月かかる場合があります。

STEP
06

1〜5日

装置納入工事

標準仕様の場合、納入時におこなうことは、荷下ろし・アンカー打ち・1次側電源接続・2次側電気接続・2次側ホース接続・機器類組立・装置運転・使用方法の説明、となります。工期としては、朝イチに荷下ろし、午前中に機器類組立までおこない、午後から運転すれば検収まで1日で完了します。オプションや配管工事などがある場合は、追加で工期がかかります。

STEP
07

アフターフォロー

実際に運用してみると、大なり小なり問題が発生することがあります。その際も原因究明から解決まで、責任を持って対応します。

よくある質問

Q

200・500・1000Lの処理容量は、どのように決めればいいですか?

本ページ内の「1バッチの処理時間」の項目をご参考ください。もし廃水量が 1立米/日 の場合、200L装置を5バッチ運転したり、1000L装置を1バッチ運転するお客様もいらっしゃいます。

Q

納入時に、作業や工事はどこまでおこなってもらえますか?

納入時にネクストリーでおこなうこととしては、装置据付(アンカー打ち)・2次側電気工事・2次側配管工事・機器類組立、となります。その他の、荷下ろし・搬入作業・土木工事・基礎工事・1次側電気工事・1次側配管工事・保温工事などは基本的におこないません。もしご希望であれば、弊社から業者を手配することは可能です。

Q

納期はどれくらいですか?

3〜6ヶ月です。時期によって大きく差があり、決算時期である3月納入希望が多いため、9〜10月発注の場合は6ヶ月かかる場合があります。

Q

担当者が操作をせずに、1日中ずっと運転することはできますか?

可能です。最初に運転開始さえすれば、原水槽の廃水が無くなるまで永遠と処理を続けます。ネクストリーでは「連続バッチ」と呼んでいます。

Q

日常的に作業者は何をおこなえばいいですか?

日常的におこなうことは、装置の操作・ろ過袋の交換・装置のメンテナンス(内容は下記項目を参照ください)、となります。1バッチ完了すると、ろ過袋には数kgの汚泥が溜まります。1つのろ過袋の交換には5分ほどかかります。

Q

装置のメンテナンスはどんなことをしますか?

■1日の終りに
・槽内を水道で洗浄し、付着した汚泥を流してください。放って置くと汚泥が乾燥して固まり、閉塞の原因となります。
■週1回
・pH校正:pH計は、時間の経過や使用条件によって誤差が生じやすいため、定期的に校正する必要があります。そのため、校正用の液体を使い、正確なpHに設定し直します。詳しい校正のやり方は納入時に説明、またはお渡しする取扱説明書にも記載があります。
・pH電極の掃除:pH電極に汚泥が付着すると、正確に測定できなくなります。汚れが酷くなければ、布で拭き取るだけで問題ありません。詳しい掃除のやり方は納入時に説明、またはお渡しする取扱説明書にも記載があります。
■その都度
薬剤の補充、薬剤の注文

Q

現物の装置を見学できますか?

富山県にある弊社工場まで来ていただければ、AN-200自動型を見学いただけます。

Q

装置は雨に濡れても大丈夫ですか?

機器類の故障や、本体の劣化促進のおそれがあるため、できる限り屋内設置をおすすめしています。もし屋外に設置する場合は、雨・日光を遮ることのできる、屋根や壁の設置が必要です。

Q

装置のレンタルはできますか?

AN-200手動型のみレンタル可能です。

Q

既設を流用することはできますか?

部品単位ではできませんが、原水槽や薬注タンクなど、設備単位であれば可能です。

Q

既設の撤去はできますか?

恐れ入りますができかねます。業者を手配することは可能ですので、ご希望であればご相談ください。

Q

海外への輸出はできますか?

基本的に国内配送のみとなります。

Q

手動型と自動型の違いを教えてください

手動型は、上澄水排出弁と汚泥排出弁を手動で操作する必要があります。また、電動弁とろ過かご用フロートが無いため、ろ過時は目視で水位確認が必要です。満水の検知や、撹拌時間の設定は可能です。
手動型だと、処理完了まで担当者がそばにいる必要があります。自動だと、処理開始のボタンを押せば、装置から離れていても問題ありません。

Q

ランニングコストはどれくらいですか?

■ろ過袋
・ネクストリーの繰り返し使えるろ過袋:1枚、約2,000円で半年以上は使用可能です。
・土のう袋:1枚、約50円(使い捨て)
・不織布:1枚、約600円(使い捨て)
■電気代
・AN-1000で、約1,000円/月です。計算としては、1.39kW  × 30円/kWh × 1時間 × 22日 = 約917.4円/月
■pH校正液
・3ヶ月に1回、約1,000円
■pH電極:1〜2年に1回、30,000円
■薬剤:薬剤選定試験後にコストを算出します。

Q

リース契約はできますか?

弊社がリース会社と契約することは可能です。

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パンフレット

ANシリーズパンフレット

小型排水処理装置ANシリーズについて、紹介しているパンフレットです。

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導入事例集

導入事例集

実際にANシリーズを導入した現場の事例集です。

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