湿式塗装ブースの原理

湿式塗装ブースは水槽に溜めた水を循環させて使用するので、循環水は基本的に溜めたままになります。

そのため、長期間使用していると循環水はどんどん汚れていき、悪臭発生の要因となります。また、捕集された塗料ミストは汚泥として水槽内に堆積していき、いずれ循環部分が詰まってしまいます。

詰まる前に定期的に汚泥を回収する必要があるのですが、その際に汚れた循環水をそのまま排水するわけにはいかないのでバキューム車などで全量を回収処分することになり、作業的にもコスト的にも大きな負担となります。

湿式塗装ブースで起きる問題と原因

ネクストリーでは下記のような問題について、お問い合わせをいただきます。

「塗装ブースから悪臭(腐卵臭)が発生する」
原因:循環水に溶け込んだ塗料を栄養源に増殖したバクテリアによって水中の酸素が消費されると硫化水素が発生する。

「塗料ミストの吸い込みが悪い」
原因:渦巻室・水中ダクト・排気ファンに塗料が固着して吸引力が低下。

「清掃作業が大変だ」
原因:エリミネーターや排気ファンおよび水槽内に大量の固化汚泥が付着・堆積。

「清掃作業に莫大なコストがかかっている」
原因:固化した汚泥の回収は重労働。バキューム車を頼むと高額。

これらの問題は、循環水を綺麗な状態に維持することで解決できます。

 

pH調整剤(液体消石灰)と塗装ブース用凝集剤「アクアネイチャーTR」とは

塗装ブースに、pH調整剤(液体消石灰)と塗装ブース用凝集剤「アクアネイチャーTR」を入れることで、循環水を清澄な状態に保つことができます。

pH調整剤(液体消石灰)の特徴

凝集剤には、十分な効果を発揮するための最適なpH値があります。最初にpH調整剤を投入することで循環水のpHを最適値に調整するのはもちろん、ネクストリーで取り扱っているpH調整剤には下記の特徴もあります。

1. カルシウム系なのでとても安全!

水酸化カルシウムをベースとしているため、危険物や毒劇物には該当しません。劇物指定されている苛性ソーダと比較しても、安全であり、安心してご使用頂けます。

2. カルシウム系なので硫化水素を吸着する!

水酸化カルシウムの水酸化物イオンが、悪臭物質と結合して無臭の化合物となる。

3. pHを10以上にすることで、細菌数を大幅に抑制!

pHを10以上にすることで、大腸菌はほぼ死滅します。また、その他の大部分の微生物の生育限界値もpH9以下のため、微生物による悪臭発生の抑制に繋がります。

塗装ブース用凝集剤「アクアネイチャーTR」の特徴

塗装ブース循環水用凝集剤アクアネイチャーTRを添加すれば、汚れている循環水を「清澄な上澄み」と「汚れ」とに固液分離することができます。そうすると常に清澄な水がブース内を循環することになり、下記のようなメリットが生まれます。

1. 特殊な無機凝集剤

凝集効果のある成分が、通常の無機凝集剤よりかなり多く含まれている。そのため、少量で非常に高い効果を発揮します。

2. 弱アルカリ性で高い効果を発揮する!

一般的な無機凝集剤は、中性(pH6~8)で効果を発揮しますが、アクアネイチャーTRはpH7~9で効果を発揮するため、塗装ブースで使用するには最適な薬品です。

3. 水が綺麗になると共に、堆積汚泥の固化防止にも繋がる!

凝集剤を投入する事で、塗料の成分と反応し、沈殿物を形成します。凝集剤と反応した塗料成分は、粘着性が無くなり堆積汚泥の固化防止に繋がります。

処理前と処理後の様子

実際に前述のpH調整剤とアクアネイチャーTRで処理をおこなった循環水の写真がこちらです。

【試験方法】
1. 現状のpHを確認する
2. pH調整剤にてpHを10前後に調整
3. アクアネイチャーTRを水に透明感が出るまで投入
4. 10分静置し、その時の状態を確認

【チェックポイント】
・上澄みに透明感が出るか?
・アクアネイチャーTRを投入後もpHは8以上か?
・塗料カス(フロック)は沈殿するか?
・臭気はどうか?

コストの比較

下記の表は、水槽10㎥(堆積汚泥量5㎥)の塗装ブースを清掃する際の作業コストを比較したものです。

  通常 アクアネイチャーTR

使用時
10t

バキューム車
@100,000 ×

1車
0 ※1
現場監督費 @30,000 × 1名
作業人工 @25,000 ×

3名
@25,000 ×

4名
機材・

消耗品費
@10,000 × 1式
諸経費等 @10,000 × 1式
汚水 (上澄み)

処分費
@30 ×

5,000 kg
再利用
汚泥処分費 @30 ×

5,000 kg
@30 ×

2,500 kg ※2
合計 ¥ 525,000 ¥ 225,000

※1 上澄みを抜いてスコップ等で汚泥回収した場合。
※2 フレコンや土嚢袋で回収し、脱水した場合。

湿式塗装ブースのご相談を承ります

ネクストリーでは、実際の循環水を送っていただくことで、薬剤での処理可否を確かめる試験をおこなっています。
薬剤の使用量や使用手順、ランニングコストを算出した報告書を作成し、お見積の参考にしていただくことができます。

塗装ブースで発生している問題にお困りでしたら、下記のお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。