苛性ソーダの捨て方がわからない!適切な捨て方をわかりやすく解説

「不要になった苛性ソーダを処分したいけれど、捨て方がわからない…。」とお困りではありませんか?

苛性ソーダは劇物であり、適切に処分しなければ危険を伴うだけではなく、罰せられる可能性もあります

苛性ソーダの捨て方は製品のSDS(安全データシート)に記載されていますので、処分の際はまず確認するようにしましょう。

本記事では苛性ソーダの適切な捨て方についてわかりやすく解説しています。

 

苛性ソーダの不正な捨て方の例

毒劇物に指定されている苛性ソーダは一般ごみで処分することはできず、下水道に不法投棄した場合は処罰の対象となる可能性があります。

  • 一般家庭にある排水口に流す
  • 工場の排水管から下水放流する

これらは誤った捨て方であり、それぞれの問題点を紹介していきます。

一般家庭にある排水口に流した場合

家で手作り石けんなどを作って、余った苛性ソーダを排水溝に流すと住宅の配管が劣化する恐れがあります。

家庭用の排水口や配管は、基本的に強酸や強アルカリなど排水基準値外のものが流れることを想定して設計されていません

苛性ソーダを希釈・中和せずに流すと、配管を劣化させてトラブルにつながる恐れがあります。

また希釈に関しても苛性ソーダを水道水で希釈するためには、1000倍以上の水が必要なので、現実的に排水口から流して捨てることはできません。

工場の排水管から下水放流する

工程や使用している薬品の変更で苛性ソーダが不要になった場合でも、そのまま下水に流して捨てることは、放流基準違反になる可能性があります。

pHの排水基準値は6.5~8.5であり、pH12で強アルカリである苛性ソーダをそのまま下水に流すと、ほぼ確実にpH基準値をオーバーしてしまいます

基準値の違反は、処罰の対象になるため少量でも適切に処理することが大切です。

 

苛性ソーダの捨て方

苛性ソーダを取り扱う際は、最初に商品に添付されているSDS(安全データシート)を確認することが鉄則です。SDSには「廃棄上の注意点」として、以下の内容が記載されています。

  • 廃アルカリとして産廃業者で処分する
  • 多量の水で希釈した後、酸性の薬品で中和する

まずは苛性ソーダの正しい捨て方について理解を深めましょう。

廃アルカリとして産廃業者で処分する

苛性ソーダは一般ごみではなく、廃アルカリに区分されるので、産廃業者に処分を委託する必要があります

これは高い腐食性を持つ苛性ソーダは特別管理産業廃棄物に指定されており、収集・運搬・処分は定められた基準に従って処理する必要があるからです。

一般家庭の場合は、購入した店舗や役所に連絡し処分方法を確認してみると良いでしょう。

多量の水で希釈した後、酸性の薬品で中和する

苛性ソーダはpH12の強アルカリですが、排水基準であるpH6.5~8.5の中性域にすれば、排水することも可能です

この方法を実践する場合は、必ず多量の水で希釈した後に酸性の薬品で中和するようにしましょう

水で希釈せずにいきなり強酸性の薬品を混ぜると、多量の熱が発生して、劇物である苛性ソーダが飛散する原因となります。

苛性ソーダは人体に熱傷や失明などを引き起こす危険な薬品のため、保護具の着用など安全に関する知識が大切です。

苛性ソーダの危険性と安全に取り扱う方法については、以下の記事で紹介しています。

■参考記事:苛性ソーダの人体への影響を徹底解説!安全に取り扱う方法も紹介

 

苛性ソーダは適切な捨て方で廃棄しよう

劇物である苛性ソーダを安全に処理する方法は大きく2つです。

  • 専門知識があれば多量の水で希釈した後、酸性の薬品で中和して放流する
  • 産廃業者に処分を依頼する。家庭の場合は役所、購入店舗に確認する。

特別管理産業廃棄物にも指定されている苛性ソーダは、人体に有害な非常に危険な薬品なので、安全に取り扱い適切な捨て方で廃棄しましょう。

 

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