フレキソインキ洗浄廃水について、これまで弊社では多くの凝集試験を行って来ました。
フレキソインキ洗浄廃水の特徴として、お客様毎に固形分濃度(ここでは分かり易く濃度と言います。)はバラバラです。
これは、フレキソ印刷機から流入する濃厚な廃水の量とそれ以外の希薄水量の割合が会社様毎に違う事に要因があります。
それに加えて、フレキソ印刷機自体から排出される濃厚廃水の濃度についても印刷機によって違います。
また更には、版替えや色替えの際に、フレキソ印刷機で自動洗浄がかかるので生産状況によってこの頻度が変わり、日毎や時間帯でも濃度が変わる事もあります。
このように廃水の特徴として濃度に非常にバラツキがあります。大きな原水槽や調整槽をお持ちの場合は、安定した水質が流入しますが、小さなピットですと毎回処理毎に薬剤等の調整が必要となります。
しかし、凝集処理においては、フレキソインキの固形分濃度は1%くらいまでが処理の限界です。
それ以上の濃度となると、凝集処理が出来たとしても薬剤の添加量が増えたり、処理液の大半が汚泥となりその後の放流やろ過処理等が困難となります。
前置きが非常に長くなりましたが、今回ご紹介する技術は、そのような問題を解決する事を可能にした新しい処理技術です。
荏原工業洗浄様の最新処理技術で現在特許出願中です。
前置きにも書かせて頂きましたが、私が感じる凝集処理時の悩みを解決出来る部分が最大の特徴かと思います。
特徴①
原水の濃度変化への対応
凝集処理の場合、原水濃度に変化があるとすぐに凝集不良が起こるので『原水の水質の安定』と言うのは絶対的な肝になりますが、その常識を完全に覆すような特徴となっております。
特徴②
高濃度廃液に対応
平均濃度は2%とありますが、処理技術としては25%濃度でも処理が出来たデータがあり、この点においても凝集処理では考えられない驚異的な処理技術です。
その他、沈降性であったりろ過性であったりと高濃度時の凝集処理では考えられないような処理結果となります。
これまで弊社では、上記のような高濃度フレキソインキ廃水については、希釈を行って凝集処理するか未処理で廃棄物処理を行うかしか方法がありませんでした。
しかし、これからはこのような高濃度な廃水に対しても最新の水処理技術で対応していく事が可能となりました。
今後は、高濃度フレキソインキ廃液について、多くの試験や処理を重ね、様々なデータを取って行き、それを皆様へご紹介致します。
廃水処理の困ったは是非弊社までお気軽にご相談下さい。