概要
| 所在地 | 中部地方 |
| 排水種別 | 重金属含有排水 |
| 排水量 | 15㎥/日 |
| 導入製品 | ・小型排水処理装置「AN-1000型」 ・硫酸バンド、pH調整剤、ポリマー ・フィルタープレス脱水機 |
| 導入の形態 | 新規設置 |
| 導入時期 | 2026年1月 |
抱えていた課題
- 全量バキューム引きによる高額な処分費用
処理を一切行わず原水槽から直接バキュームで全量回収していたため、作業の手間はないものの高額な産業廃棄物処分費用がかかり続けていた。 - 後段設備への微細SS流出リスク
処理水側に貴金属を残さないため、後段に微細な粒子まで捉える精密な吸着塔を設置予定だったが、前段からのSS(懸濁物質)流入による目詰まりや性能低下が懸念された。 - 原水槽から10m以上離れた設置環境
原水槽の周辺には排水処理装置を置くスペースがないため、設置場所は10m以上離れている箇所に、従来通り人の手間をかけることなく24時間ノータッチで運用できる自動ラインが必要だった。
ネクストリーが行ったこと
- 「AN-1000」+「フィルタープレス脱水機」による有価物化ラインの構築
pH調整剤を含む4剤を精密自動投入して廃液中の金属を強固なフロック内に閉じ込め、フィルタープレス脱水機で含水率の低い「脱水ケーキ」へと加工。効率よく買い取ってもらえる状態へ転換しました。 - SS流出99%削減を達成するタイマー制御と試行錯誤
通常運転時に微細なSSすら後段へ流さないよう、実地試験を通じて反応・攪拌時間やバルブ開閉をタイマーで精密制御し、フロックを大きく成長させて後段へのSS漏れを最小限に抑えた。 - 10m離隔に対応した自動リターン配管と現場環境への配慮
原水槽から10m離れた設置場所でも安全に稼働できるよう制御。凝集不良時の自動リターン配管に加え、山中特有の昆虫混入を防ぐ専用アクリル蓋を製作・設置。
得られた成果
-
廃液の処分コスト
全量産業廃棄物処理
脱水ケーキ化し有価買取
200万/日これまで全量廃棄していた貴金属含有廃液から貴金属を効率よく有価物として回収できるようになり、高額だった産廃処分費を削減し、汚泥の資源化を実現しました。
提案内容
本案件では、「貴金属を含有する脱水ケーキを有価回収しつつ、後段の精密吸着塔へ懸濁物質(SS)を流出させないシステム」の構築を目指し、現場環境や運用プロセスを一つひとつ検証しながら設計を進めました。
まず設置計画においては、作業者のメンテナンススペースを確保した上で、4剤の薬注設備・脱水機・汚泥移送ポンプの複雑な配管ルートを考慮し、後段の10㎥タンクやろ過設備の配置を綿密に検討しました。
技術面では後段ろ過設備への負荷を極力減らすため、ラボでのジャーテストを何度も繰り返し実施。薬品コストを抑えつつフロックを極限まで最大化させる注入量を割り出しました。さらに、実機でもタイマー制御の細かな調整と実地試験を重ね、フロックの流出防止を最適化。その結果、後段設備へのSS流出を99%以上削減することに成功しました。
また現場環境として、山中に位置するため昆虫の発生が非常に多く、虫の混入が機器性能や処理性能を低下させる懸念がありました。そこで、廃水への異物・昆虫混入を未然に防ぐため、専用のアクリル製カバー(蓋)を自社で提案・製作し設置。現場の立地特性まで見据えたトラブルフリーな稼働環境を整えました。
現場の様子




