概要
| 所在地 | 関東 |
| 業種 | 製造業 |
| 排水種別 | 地下水 |
| 排水量 | 5㎥/週 |
| 導入製品 | ・小型排水処理装置「AN-1000」 ・重金属処理用凝集剤 ・フッ素除去剤 |
| 導入の形態 | 新規設置 |
| 導入時期 | 2026年4月 |
抱えていた課題
- 有害物質の確実な除去と拡散防止
自主調査により、セレンやカドミウムなどの特定有害物質が地下水から基準を超えて検出されました。関係機関へ報告の上、敷地外への拡散防止策を講じると同時に、回収した対象水を環境基準値以下まで確実に浄化して放流する体制の構築が急務でした。 - 「7m × 4m」の極小スペースへの屋内設置
排水処理設備の保護のため屋内設置が必須でしたが、確保できたのはわずか 28平米。この限られた面積に、複雑な5剤処理工程と、メンテナンス用の作業通路をすべて収める必要がありました。 - 複数箇所からの回収と運用の自動化
対象水の回収場所が複数に分かれており、それらを効率よく集約する仕組みが必要でした。また、本来の製造業務に影響を出さないよう、人の手を介さない「完全自動化」での運用が前提でした。
ネクストリーが行ったこと
- 複数系統を統合する原水貯留システムの構築
点在する回収場所から対象水を一度「原水槽」に集約しました。水質を平均化させることで、高濃度の有害物質を安定して処理できる仕組みを構築しました。
- 5剤投入による高度処理の自動化
セレン等の除去に特化した吸着剤を含む計5剤を使用。汚れの濃度に合わせて、機械が自動で最適な量を投入し、確実に基準値以下まで浄化するプログラムを導入しました。 - 作業動線を確保したレイアウト
28平米の中に、5つの薬注タンク、凝集沈殿槽、汚泥槽、脱水機などを効率的に配置しました。点検時の移動や薬剤補充等のスペースを確保した、レイアウトを構築しました。
得られた成果
-
セレン濃度
0.50mg/L
0.01mg/L未満
98%以上削減 -
カドミウム濃度
0.09mg/L
0.003mg/L未満
96%以上削減 -
作業時間
ー
30分/週
追加で発生セレン、カドミウム等の物質は95%以上の除去に成功し環境基準値を大きく下回り安心して下水道へ放流することが可能になりました。その結果として、全自動運転での処理が可能となり、作業時間においても週1回程度の薬剤補充、脱水ケーキの回収のみとなり効率的な処理が可能となりました。
提案内容
最も高いセレンの濃度を環境基準値以下に抑えることを目標としました。
事前試験の結果を踏まえ、pH調整剤、高分子凝集剤、および2種類の重金属捕集剤を採用しています。
特に重金属捕集剤を効率よく反応させるため、連続投入を避けて一定の反応時間を設けた結果、95%以上の除去を達成。処理前の0.78mg/Lから0.002mg/Lへと、環境基準値(0.01mg/L)を大幅にクリアし、安全な放流を実現しました。
凝集処理試験の様子

設置の様子




装置の仕様・理由
- 5剤対応・全自動制御:セレン吸着を最大化する制御プログラムを搭載。
- スリム型タンクの採用:屋内設置面積を抑えるため、高さを活かした省スペース設計を採用。
- 全自動脱水機:浄化で発生した泥をその場で絞り、ゴミの量を大幅に減容化しました。
メンテナンス
- 日常作業:週に1回程度の薬剤補充および脱水ケーキの回収のみで、立ち会い作業はありません。
- 脱水機自動洗浄機能:脱水機内部の汚れも自動で洗浄されるため、清掃の手間も最小限です。