「バレル研磨後の廃水が処理できずに困っている…。」
「バレル研磨廃水の産廃処理費用がもったいない!」
このように感じているユーザー様も多いでしょう。
本記事ではバレル研磨排水の処理方法を、排水処理のプロとして解説します。
バレル研磨排水にお困りのユーザー様やこれからバレル研磨機を導入する方は必見です。
目次
バレル研磨とは?
バレル研磨は水と研磨剤を使う表面処理です。
処理したいワークを装置の中に入れて、コンパウンドやメディアを投入して研磨します。
もともと樽状の装置で処理していたため「バレル」の名前が付けられました。
バレル研磨で発生する排水には主に以下の3つが含まれています。
- 研磨粉:ワークが研磨されたときに出る。主に金属。
- メディア:ワークを研磨するためのもの。かなり大きい粒子。
- コンパウンド:洗浄剤。界面活性剤が含まれており、泡が出やすい。
研磨粉やメディアは粒子が大きいため、排水処理以前に取り除く必要があります。
コンパウンドは家庭用の洗剤を思い浮かべてもらえればわかりやすいでしょう。
コンパウンドは放流基準の項目であるBODやCOD、n-ヘキサンの数値にも表れ、これらの成分の除去がバレル研磨排水を処理する上で重要となります。
■専門用語の解説
・BOD:生物化学的酸素要求量。数値が大きい場合、水中の有機物の量が多いことを意味する。
・COD:化学的酸素要求量。BODと同様に水中に含まれる有機物の量を表す。
・n-ヘキサン:ノルマルヘキサン抽出物質。水中の油分等を表す指標。
バレル研磨排水を処理する際の注意点
バレル研磨排水を処理する際は、以下に注意して処理を行う必要があります。
- BOD・COD、n-ヘキサンに注目する
- pHの変化に注意する
それぞれを詳しく解説していきます。
BOD・COD・n-ヘキサンに注目する
凝集剤はバレル研磨排水のSS(懸濁物質)を取り除く目的で使用されます。
凝集剤により、SSを除去することで、BOD・COD・nーヘキサンの数値も下げることが可能です。
ただし、SSが0になった場合、凝集剤だけではBOD・COD、n-ヘキサンを低減できないので追加で処理を検討する必要があります。
pHの変化に注意する
バレル研磨排水はコンパウンドの使用量によって、pHが大きな影響を受けます。
pH7の時もあれば、pH11の時もあると考えておきましょう。
可能であれば中和処理をしてpH7前後に保つことが理想ですが、コンパウンドの使用量が一定でない現場では、中和剤によるpH調整が複雑になるので処理が難しくなります。
毎回中和剤の投入量が変わり、多大な工数がかかるためです。
中和剤には希硫酸や希塩酸などの劇薬を使う場合もあり、危険なのでできれば使いたくないというユーザー様もいらっしゃるでしょう。
pH調整が難しいというユーザー様は次章で紹介する「アクアネイチャープラス」という凝集剤を検討してみてください。
バレル研磨排水にはアクアネイチャープラス
バレル研磨排水にはさまざまな物質が含まれており、複数の薬品が使われているケースが多いです。
この場合、処理工程が複雑になり、コンパウンドの使用量などによる水質変化に合った調整が難しくなります。
そこでおすすめしたいのが、粉末一剤型凝集剤「アクアネイチャープラス」です。
中和剤など複数の薬品が不要であり、一剤のみでバレル研磨排水を処理できます。
これからバレル研磨機を導入される方は、管理が簡単で安心して使用できるアクアネイチャープラスをぜひご検討ください。
バレル研磨排水の凝集試験
ネクストリーでは、バレル研磨排水の凝集試験を行い、ユーザー様の現場に合わせた提案を行っています。
例えば、下記の記事で紹介している凝集試験では、使用する薬剤をアクアネイチャープラスに一剤化することを提案しました。
薬剤を補充する手間や調整作業が大幅に低減しただけでなく、ランニングコストが年間400万円も削減できた事例です。
課題であったBOD・CODの値も社内基準値以下にできました。
◆参考記事:金属加工業BOD・CODの低減
バレル研磨排水でお困りの方は専門業者にお任せを
バレル研磨排水は色々な成分が含まれるため、排水処理が難しくなります。
バレル研磨排水の処理は、ネクストリーが創業して以来取り組んできた得意分野となります。
本記事ではアクアネイチャープラスを紹介しましたが、別の薬品のご提案や処理ノウハウを持っているので、どのようなケースでも対応可能です。
バレル研磨排水にお困りのユーザー様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。