水質汚濁防止法の概要(公共用水域について)



 以前のブログで水質汚濁防止法の一部についてお話させて頂きました。順番は前後しますが、今回は水質汚濁防止法とはどのような法律なのか?その概要をお話しさせて頂きます。
 
 水質汚濁防止法では、聞きなれない用語が沢山出てきます。なるべく分かりやすく噛み砕いてお話ししますが、情報量が多い為、何回かに分けて少しずつ進めて行きたいと思います。



 水質汚濁防止法は1970(昭和45)年12月に制定されました。こののち、地球環境も変化をしていき、着目すべき新たな有害物質も増えて来たた為、時代と共に、都度この法律を見直し法改正が行われ現在に至っております。



この法律の目的として

①工場及び事業場から公共用水域に排出される水の排出を規制すること

②地下に浸透する水の浸透を規制すること

③生活排水対策の実施を推進すること



 これらの規制により公共用水域及び地下水の水質汚濁を防止し、国民の健康の保護、生活環境の保全することを目的としております。



 また、排出水によって実際に人の健康に係る被害が生じた場合の事業者の損害賠償の責任についても定めております。



 この法律には様々な聞きなれない用語が出てくるのでこの用語の意味を理解していないと、法律を読んでいてもさっぱり分かりません。
 

 

公共用水域とは?

河川、湖沼、港湾、沿岸海域その他公共の用に供される水域及びこれに接続する公共溝渠、かんがい用水路その他公共の用に供される水路をいう。



と定義されています。既に分かりにくい言葉が出てきておりますが、私なりに噛み砕くと



川、湖、沼、海とこれらに接続しているところ(水路等)すべて



と理解しております。聞きなれない言葉として、

 

港湾とは?

港にある水域の事で沿岸海域に入りそうなところではありますが法律では海とは分けて定義しております。

 

溝渠とは?

一番分かりやすいところで言うと側溝ですね。よくお客様で『うちは川には流してないよ。側溝に流しているだけだから』と仰る方がいらっしゃいますが、側溝を経て公共用水域に接続しますから、実際は川に流しているのと同じですね。

 

かんがい用水路とは?

日本の場合特に水田等に安定した水を供給または排出する為の水路です。水源は河川、湖、地下水等で農作物の生育の為に必要に応じて使用・排出を行っています。



 私たちが使用した水。これらの放流先の一つである公共用水域についてお話させて頂きました。次回は排水の規制についてやその具体的な項目について詳しくお話しします。



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