最適な凝集剤の選定する重要性について具体例を元に解説します!

ネクストリーの藤井です。
昨日に続き、最適な凝集剤の選定について書かせて頂きます。

現状の処理では、通常品PACを3,000ppm以上投入しなければ、透明な処理水を
得る事が出来ません。添加量が2,000ppmとなると青みが残ってしまいます。

(現状の処理水 PAC3,000ppm) (添加量を減らしPAC2,000ppm)
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そこで、高塩基度PACを試してみました。
2,000ppm投入した時の写真が下の写真です。
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高塩基度PACとの相性が良く、2,000ppmにて非常に良好な処理水を
得る事ができました。

これによって、

○PACの使用量を30%削減する事ができた。

○苛性ソーダの使用量を20%削減する事ができた。



次に特殊PACを使用した所、非常に相性が良く
な・な・な・な・なんと
300ppmの添加にて、下の写真のような処理水を得る事ができました。
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特殊PACを使用する事で、

○PACの使用量を90%削減する事が出来た。

○pHが下がりにくいため、苛性ソーダを使用する必要が無くなった。

○発生汚泥量を削減する事ができた。

最適な薬品を選定する事で、添加量にこれだけ大きな差が出ました。



比較してみると
左から、通常品PAC・高塩基度PAC・特殊PAC
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処理水の水質は同じですが、発生する汚泥量に明らかな違いが
あるのが分かります。この状態だと汚泥の見た目の嵩の違いでしか
判断できませんが、凝集処理後に汚泥を回収し乾燥させ、絶乾状態の
汚泥重量を測定しました。

1Lの廃水に対して、
○通常品PAC ・・・4.0g
○高塩基度PAC・・・3.6g
○特殊PAC  ・・・3.1g と非常に大きな差が出ました。

含水率を80%で計算すると、4㎥に対して
○通常品PAC ・・・20㎏
○高塩基度PAC・・・18㎏
○特殊PAC  ・・・15.5㎏ となります。

つまり、22.5%もの汚泥を削減する事が出来ました!!



現在使用している薬品及び添加量が最適なのかどうかを見直すだけで、
廃水処理コストの大幅な削減に繋がる可能性があります。
凝集剤も日々進化していってますので、ここ何年も見直しをして
いないようであれば、是非一度見直しをされる事をお勧めします。

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