糊(接着剤)洗浄廃水処理方法について

前回は濃厚インキ廃水についてお話しました。
その中にあった糊(接着剤)洗浄廃水について今回は取り上げたいと思います。

様々な場面で使用されている糊ですが、紙加工業で使用する糊については、デンプン糊が多く、次いで酢ビ糊などのビニル系の糊もよく使用されております。

糊の特性として、それぞれの主成分が水に溶解しているので、接着面に塗布することにより紙の繊維に入り込み水が蒸発して主成分が残り接着します。

よって使用後は機材をしっかりと洗浄しないと、固化・硬化してしまいます。現場では毎日の生産後に各機材を水で洗浄します。そうすると下記のような白い水が出ます。

原水

非常に細かい粒子が浮遊し長時間静置してもほとんど沈殿しません。原水pHは使用している糊や懸濁物質の濃度によっても異なりますが、これまで当社で処理してきたものに関しては、弱酸性のものが多かったです。(上記写真のpH=5.5)

そこで、懸濁物質を取り除き、処理水のpHを中性域(pH=5.8~8.6)にして放流する必要があります。

通常このような廃水ですと下記のような処理を行う必要があります。

①凝結処理
②pH調整処理
③凝集処理

①~③それぞれの処理を行う為に薬剤が必要なため、どうしても使用薬剤の種類が増え、処理工程も複雑化されます。

当社は処理薬剤の一剤化、処理フローの簡素化を常に目標にしております。上記①~③の処理を一剤で1工程で完結させるのが、当社の製品の大きな特徴です。

今回は、多用途型凝集剤『アクアネイチャープラス』を使用して試験を行いました。

処理水

アクアネイチャープラス一剤にて添加量0.1%(1000mg/L)で問題なく凝集処理が完了しました。処理水のpHも中性域に調整されております。処理水pH=6.2。

このように、複数の処理(懸濁物質除去・pH調整)が必要な場合、当社の一剤型凝集剤は非常に効果を発揮します。

糊廃水の処理についてお困りの際や、薬剤・設備の見直しの際は是非当社にご相談下さい。

一日10㎥以下の排水処理のことなら、薬品から設備まで何でもご相談ください。
手動式設備から全自動までご要望・予算に合わせて最適なご提案を致します。
ご質問はLINEからも受け付けております。

関連記事