前回は廃塗料の処分方法、そして費用についても少し触れましたが、
今回はその処分費用について詳しくお話しします。
今回表記する価格は2015年の情報で現在は全体的に価格が上昇している傾向にあります。
また、地域や業者によっても異なるので、検討する際は業者へ改めてお問い合わせください。
目次
各処分方法にかかる一斗缶あたりの費用
そのまま産廃として処理する場合
水性塗料に水が含まれたままで産廃業者に引き取ってもらうことになるので、廃油や廃液扱いとなり引取単価が高くなります。1kgで75〜100円。一斗缶(16kg)で約1,200円の引取価格です。
塗料にセメントを混ぜて処理(埋め立て処分になる)/ 添加量:30%程度
セメント1kgにつき25円、一斗缶あたりに使用するセメントの量が4.8kg、セメント代に120円。埋め立て処分ができるので、産廃費用は1kg10円、一斗缶(20.8kg)で208円。合計で328円の処分費用です。
一番費用が抑えられる方法ではありますが、セメントも重く、固まるまでに時間を要するので作業の手間がかかります。
他社の固化処理剤で処理(廃プラ扱い)/ 添加量: 10%程度
固化処理剤1kgにつき1,500円、一斗缶あたりに使用する固化剤の量が1.6kg、固化剤代で2,400円。
廃プラスチック扱いで引き取られるので、産廃費用は1kg10円、一斗缶(17.6kg)で176円。
合計で2,576円の処分費用です。
そのまま産廃として処理するより高価になってしまいます。
弊社製品ペイントマスターで処理(廃プラ扱い)/ 添加量: 3.5%程度
ペイントマスター1kgにつき600円、一斗缶あたりに使用する
ペイントマスターの量が0.56kg、ペイントマスター代で336円。
廃プラスチック扱いで引き取られるので、産廃費用は1kg10円、一斗缶(16.6kg)で166円。合計で502円の処分費用です。
薬品自体、他社の固化処理剤に比べて半額以下であり、産廃業者には廃プラスチックとして引き取ってもらえるので、引取単価も安くなります。
廃塗料の処分方法について
一斗缶で産廃処分する
容器に少しずつ余った塗料も一斗缶(16kg)などにまとめて、産業廃棄物処理業者に引き取ってもらいます。
処分単価は地域や業者、一度に引き取ってもらう数によって様々ですが、一斗缶1つで2,000~3,000円程度です。
とにかく様々な場所に塗る
産廃業者に引き取ってもらうと費用がかかるので、例えば2度塗りで良いところを
3度塗り4度塗りと塗り重ね塗料を減らす方法です。こちらは時間と手間がかかりますね。
倉庫に保管しておく
上記の方法は費用や手間がかかってしまうし、もしかすると次に使える機会があるかもしれないということで、とりあえず置いておくという企業様もいらっしゃいます。
私が見た中で、多いところでは一斗缶の塗料が500〜600缶ほど積み重なっている倉庫もありました。
前回のブログにも記載しましたが、屋根や外壁に塗料を塗る際は、途中で塗料が足りなくなることで納期に影響が出ないように塗料は必ず多めに発注します。
そのため使い切れずに余ってしまうのはしょうがないのですが、お客様から処分費用をいただいているわけではなくただ自社のコストになってしまうため、できるだけ処分費用は抑えたいところですよね。
ネクストリー社製品での廃塗料の処分事例
戸建住宅の販売をしているハウスメーカー様の事例です。
このハウスメーカー様が請け負う住宅の建築現場では、弊社の製品である「ペイントマスター」を公式アイテムとして採用していただいています!
全国各地に住宅を建築しているハウスメーカー様なので、全国各地の建築現場へペイントマスターをお送りし、現場で出る廃塗料をペイントマスターで処理し使用したハケを洗った後の洗い水は多用途型凝集剤アクアネイチャープラスっで凝集処理していただいています。
現場で使用して余った廃塗料を事業所へ持ち帰るとその後の処理の不透明さもあり、元請け様としては現場で適正な処理を下請け業者様にやって頂く事で、建築の際に発生した産業廃棄物の適正な処分を実施しております。
これまでの弊社の塗装会社様のヒヤリングでも、現場で発生し持ち帰った廃塗料を処理せず溜めおいてしまった結果、処分に困っているというお話をよく耳にします。
ペイントマスターで処理した廃塗料は、引取業者様にもよりますが現場に設置されている廃棄ボックスに袋に入れる事で大抵捨てることができ、廃棄まで全て現場で解決することができます。
それにペイントマスターは1袋3kg(1㎏入り×3袋)でも販売していますので、少量の廃塗料でも処理しやすいです。その都度現場で処理すれば溜まってしまうことがありません。
洗いジャブに関しては、多用途型凝集剤アクアネイチャープラスで凝集処理を行う事で最終的にきれいになった水を現場で流すことができます。その点が環境にもいいですよね。
ちなみにペイントマスターは一般社団法人日本塗装工業会の推薦商品に指定されており、いろんな業者様に使っていただいています。