全国的に見ても富山県は硝子加工業を営んでいる会社が多い県です。少し前にも新幹線の車両のフロントガラスを作っている会社が話題になりました。
今回はそんな硝子加工で排出される硝子加工廃水・硝子研磨廃水について少しお話しします。
硝子加工業では水を使用しながら切断や研磨を行う為、廃水が発生します。一般的な硝子研磨廃水の概要は以下の通りです。
硝子研磨廃水の概要
主な懸濁物質:硝子の研磨粉、研磨剤
廃水の色:乳白色
pH:中性~弱アルカリ性
廃水量:1~100㎥/日
特徴:加工機の種類によって使用する水の量が違う為、懸濁物質の濃度にかなりムラがあります。研磨剤による影響と思われますが、高濃度になるとpHがかなり高い廃水となります。
硝子研磨廃水の一般的な処理方法
PACを使用してpH調整と凝結処理を行い後段でポリマーを使用して凝集処理を行いますが、原水のpHが高いとPACのみでは十分なpH調整が出来ず、pHのバランスが崩れ凝集不良が起こる場合もあります。
硝子研磨廃水の安定した処理方法
前段でpH調整を行い、その後PAC→ポリマーと言う流れが最も安定した処理が出来るかと思います。
その際は、苛性ソーダ、希硫酸、PAC、ポリマーと4種類の薬剤が必要となり、連続式であれば更に3つの薬注タンクと1つのポリマー溶解装置。そして4つの薬注ポンプが必要になります。
良い処理を行おうとすると設備もやはり重たくなってしまいます。
弊社では、多用途型凝集剤『アクアネイチャープラス』か硝子研磨廃水用凝集剤『アクアネイチャーGM』を使用して一剤で処理を行う事が多いです。
懸濁物質濃度が低い場合はアクアネイチャープラスで十分に処理が出来ますが、高濃度になるとアクアネイチャーGMの方が良好な処理結果となり場合もあります。
また更に濃厚な廃水に関しては、PACを前段に使用し、後段にアクアネイチャープラスやアクアネイチャーGMを使用する場合もあります。
硝子研磨廃水原水
処理水
写真は比較的に懸濁物質濃度が低くアクアネイチャープラス一剤で処理が出来ました。
大切な事は、お客様の廃水がどのような特徴や性質を持っているかをよく理解し、その特徴に合わせた最も良い薬剤と処理方法を確立する事です。
お客様にとって、一剤処理が良い事もあれば、4剤処理の方が良い事もあります。
弊社では、そのような観点から最適な処理方法をお客様と一緒に考えて確立していきます。
廃水処理の困ったは是非弊社までお気軽にご相談下さい。