湿式塗装ブースは水濁法では排ガス装置または集塵装置として特定施設に分類され、塗料ミスト及び汚水を場外へ放出しないための装置となります。
湿式なら水で捕集して塗料ミストをカットしてからファンで排気するわけです。
その際、締め切った空間において排気を続けると、どんどん減圧され、究極的には塗装ブース内または塗装ブース室が真空になってしまいます。
作業者さんに酸素マスクを!ということではなく、塗装ブースの性能をちゃんと発揮するためには排気と共に「給気」も重要である、ということです。
吸い込み口が詰まって吸わなくなるというのは分かりやすく解消もしやすいことですが、意外と給気に関しては気が付かなかったり、手をかけていない場合も多いです。
・吸いが弱い
・渦巻き室が詰まりやすい
・壁面や天井などへの付着が多い。給気フィルターが汚れる
・ブース水槽内の左右で汚泥の溜まり方、固まり方が違う
・複数並びのブースで、汚泥の溜まり方に偏りがある
・循環水水質が悪くなる
このような症状では様々な要因が絡むものの、その要因のひとつとして給排気バランスも影響します。
もしブースの調子が悪かったり、性能劣化を疑うようなことがあれば、まずはブース管理や給排気のバランスを見直してみることから始めてみられてはいかがでしょうか。
・給排気調整、管理
・水位調整、管理
・ブース部材の変形、破損、欠損の補修
・給気フィルターの交換
これらがちゃんとしているとブース本来の性能が発揮され、弊社のアクアネイチャーTRも含め凝集剤やキラー剤もしっかりと役目を果たせるというものです。
薬剤は当然ですが水中においてのみ効果を発揮するものですので、しっかりとスクラバーが機能しているとより効果的です。