「固化してしまった大量の汚泥を取り除くのが大変…。」とお困りではありませんか?
堆積汚泥の固化は、湿式塗装ブースをお使いのユーザー様を悩ませる存在です。
一度固化してしまった塗料は、水に触れても溶けることがなく、ブース内の壁面やエリミネーターなどあらゆるところに堆積してしまいます。
堆積汚泥固化は、水の吸い込みが悪くなってしまったり、清掃が大変だったりと、さまざまな悪さをもたらす厄介な存在です。
本記事では、湿式塗装ブースで発生する堆積汚泥固化の原因とアクアネイチャーTRを使った対策について解説します。
目次
堆積汚泥固化の原因は?
湿式塗装ブースは、スプレーガンで塗装する際に被塗物に付着しない塗料(余剰塗料)を、水の中を通して回収する仕組みです。
堆積汚泥固化とは一体どのような状況のことを指すのでしょうか。
水に溶けている塗料が固まる現象
湿式塗装ブースで起こる堆積汚泥固化とは、本来は水に溶けている塗料が固まる現象だと言えるでしょう。湿式塗装ブースは循環水を利用して、余剰塗料を回収するシステムです。
循環水は、時間の経過と共に余剰塗料でどんどん汚れていってしまいます。
厄介なのが水の中で余剰塗料同士が結合してしまうことです。
結合してしまった塗料は水の中に再溶解することはなく、ブースの中に堆積していきます。この現象が堆積汚泥固化です。
水の流れが悪い箇所に発生しやすい
余剰塗料が水に溶けている状態であれば、そこまで悪さはしません。
余剰塗料は水に溶け切らなくなったり、空気に触れたりすることによって、急速に樹脂化つまり固化してしまいます。
ブース内部でも水の流れが悪いところに発生しやすいのが、堆積汚泥固化の特徴だと言えるでしょう。
水の流れが悪い場所に溜まった汚泥は、湿式塗装ブースでさまざまな不具合を引き起こす原因となるので注意が必要です。
堆積汚泥固化による不具合
湿式塗装ブースの堆積汚泥固化は、さまざまな不具合を引き起こします。不具合事例を確認していきましょう。
定期清掃の際の処理が大変
湿式塗装ブースは循環水の入れ替えのために、定期的に清掃することが一般的です。
中には堆積汚泥固化が進んでおり、ブース内部で1mくらいの大きさで重さ約50kgになってしまったというユーザー様もいらっしゃいます。
こうなると、普通の清掃では除去が難しく、削岩機のような特殊な機械を使うしか方法がありません。
堆積汚泥固化は塗料がカチカチに固まった状態のため、少量であっても除去するのにかなりの労力がかかります。エリミネーターや排気ファンなど清掃しにくいものに付着した場合は、特に大変です。
悪臭を発生させる
湿式塗装ブースに堆積した汚泥は悪臭の原因となります。
循環水の塗料が結合してできる汚泥は、水中にいる微生物の大好物です。
微生物が塗料を分解することにより、腐った卵の臭いである硫化水素を発生させます。
硫化水素を発生させないためにも、堆積汚泥を発生させないことが大切です。
余剰塗料の吸引力が低下する
堆積汚泥固化は、渦巻室や水中ダクト、排気ファンなど、湿式塗装ブースのあらゆる箇所に発生してしまいます。
余剰塗料を回収するために重要な吸引力が低下する原因となるでしょう。
最悪、塗装する製品の品質にも影響する可能性があります。
製品の品質を担保する意味でも、堆積汚泥固化を予防することが大切です。
凝集剤を使った堆積汚泥固化の防止策
それでは堆積汚泥固化はどのようにして防げば良いのでしょうか?
アクアネイチャーTRを使った対策を紹介します。
凝集剤アクアネイチャーTRを使う
アクアネイチャーTRは湿式塗装ブース循環水用の凝集剤です。
アクアネイチャーTRをブースの水槽に投入することにより、水中の余剰塗料を凝集し、
堆積汚泥固化の原因である塗料同士がくっついてしまうことを防止します。
アクアネイチャーTRにより、塗料表面をコーティングしていると思えばイメージしやすいかもしれません。
余剰塗料の流動性が高まるので、汚泥の回収がとてもしやすくなります。
アクアネイチャーTRを使う際の注意点
アクアネイチャーTRは酸性の薬品です。ですので、使っているうちに湿式塗装ブースの循環水が徐々に酸性に傾いていきます。
鉄でできている塗装ブースが錆びてしまう原因ともなりかねません。
そこで、消石灰を水に溶かしたアルカリ性の薬品をpH(ペーハー)調整剤として、使用することをおすすめします。
循環水のpHを8~10の弱アルカリ性にしてから、アクアネイチャーTRを投入してあげると、ブース内の錆びを抑えることが可能です。
キラー剤と比べてランニングコストが安価
湿式塗装ブースの堆積汚泥固化を防ぐために、キラー剤という薬品を使っているユーザー様も多いかもしれません。
キラー剤を使うことによって、確かに塗料同士がくっつかなくなり、堆積汚泥を防ぐことができます。
キラー剤は日常投入でオーバーミスト10kgに対して、300〜1,000mLの投入が必要です。
一方、アクアネイチャーTRはオーバーミスト10kgに対して、50~100mLの投入で済みます。
アクアネイチャーTRは、キラー剤と比べて使用量が10分の1程度に済むので、ランニングコストを安く抑えることが可能です。
キラー剤とアクアネイチャーTRについては以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご確認ください。
ブースをキレイに保つことができる
堆積汚泥固化は水槽の中だけではなく、エリミネーターや戻し配管など、ブース内のあらゆる箇所に発生する可能性があります。
アクアネイチャーTRを使うことで、循環水内にある余剰塗料の流動性が上がるので、ブース内部の部品にも汚泥が付きにくくなり、クリーンに保つことが可能です。
まとめ
アクアネイチャーTRを使うことで、堆積汚泥固化を防止することができます。それが、結果として湿式塗装ブース内部のクリーン化にも貢献してくれるので、まさに一石二鳥といえるでしょう。
堆積汚泥固化は水槽の中だけではなく、エリミネーターや戻し配管など、ブース内のあらゆる箇所に発生する可能性があります。
アクアネイチャーTRを使うことで、循環水内にある余剰塗料の流動性が上がるので、ブース内部の部品にも汚泥が付きにくくなり、クリーンに保つことが可能です。
アクアネイチャーTRを使うメリットは多岐に渡ります。気になる方は、ぜひ一度ネクストリーまでご連絡ください。