富山県の排水基準は厳しい?上乗せ基準や県内の排水処理事例を解説

富山県の排水基準は厳しい?上乗せ基準や県内の排水処理事例を解説

「富山県の排水基準はどうなっている?」

「県内で排水処理の相談ができる企業はあるの?」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。

環境省が選ぶ「全国名水百選」には、富山県から4ヶ所が選出されており、美しく安全な水環境を保全するために、上乗せ排水基準によって一律排水基準よりも厳しい基準が適用されています

本記事では富山県の排水基準や排水に関する届出などを網羅的に解説しています。県内の排水処理業者や実際に排水処理を行った事例も解説していますので、富山県で排水処理にお困りの方は必見です。

富山県の排水基準

富山県を含む地方自治体の排水基準には以下の3種類があります。

  • 一律排水基準:国が水質汚濁防止法に基づき定める全国共有の排水基準
  • 上乗せ排水基準:地方自治体が設定する一律排水基準より厳しい基準
  • 横出し排水基準:水質汚濁防止法の規制対象外の物質や業種に対して、地方自治体が条例で定める基準

ここからは富山県の一律排水基準と上乗せ排水基準について、代表的な規制物質と基準値を表で紹介します。

規制物質一律排水基準単位:mg/L富山県の上乗せ排水基準(※庄川水域)単位:mg/L
BOD16025
COD16025
SS20090
ノルマルヘキサン抽出物質(動植物油脂類)3015
フェノール類51
31

※庄川水域で下水道整備地域にあるすべて業種に係る上乗せ排水基準

※市町村によっては独自の上乗せ、横出しの排水基準が設定されているケースもあるので、気になる方はミズサポまでお問い合わせください。

参考:富山県「水質汚濁防止法の排水基準」

上の表は水質汚濁防止法で定められた一律排水基準と、富山県の庄川水域に係る地域に設定された上乗せ排水基準を比較したものです。上乗せ排水基準の方が厳しい設定となっており、自然環境の保護や水域の負担軽減が必要なことがわかります。

庄川の他にも小矢部川や神通川、白岩川などでも上乗せ排水基準が適用されているため、企業の所在地によって排水基準が変わると覚えておきましょう。各地域の排水基準はミズサポまでお問い合わせいただければ、お調べいたします。

富山県の排水処理企業

以下の3社は富山県に本社を置く排水処理企業です。

  • 株式会社ネクストリー
  • 株式会社日本クリーン
  • 寿テクノス株式会社

それぞれの企業の特徴を確認していきましょう。

株式会社ネクストリー

株式会社ネクストリーは富山市大泉本町に本社を置く全国に対応可能な排水処理企業です。1日10m3以下の小規模排水処理で数多くの対応実績があります。自社で凝集剤の開発を行っていることもあり、無機廃水の薬品処理に長けた排水処理企業です。

専門スタッフが排水処理から排水装置までトータルで対応できるので、富山県で排水処理にお困りの方はご参考にしてください。

株式会社ネクストリーのホームページはこちら

株式会社日本クリーン

株式会社日本クリーンは富山市海岸通に本社を置く排水処理企業です。元々は浄化槽の維持・管理からスタートした企業であり、ノウハウを活かして主に富山県内の食品会社や製薬会社向けに生物処理の提案を行っています

1日あたりの排水量が10~200m3程度の規模を得意としており、官公庁向けにも多数の納入実績を持つ実力のある排水処理企業です。

株式会社日本クリーンのホームページはこちら

寿テクノス株式会社

寿テクノス株式会社は富山市向新庄町に本社を置く排水処理企業です。前述した日本クリーンと同様に浄化槽の維持・管理からスタートした企業であり、現在は全国の養豚・畜産排水の処理をメインに事業展開しています

富山県内では食品会社の排水処理をいくつも手掛けており、設計・施工・メンテナンスまで一貫して対応できるのが強みです。

寿テクノス株式会社のホームページはこちら

富山県で排水を処理した事例

ここからは株式会社ネクストリーが富山県で対応した以下3つの排水処理の事例を紹介します。

  • バレル研磨廃水の処理
  • フッ素を含む排水の処理
  • ガラス研磨排水の処理

それぞれ処理のポイントを交えて解説します。

バレル研磨廃液の処理

バレル研磨後に出る廃液の全量を産業廃棄物として処分していましたが、多額のコストがかかることから、薬品による排水処理を検討して、小型排水処理装置を導入した事例です。

本事例では半自動式の小型排水処理装置を導入したことで、作業者の手間を最小限に抑えて、産業廃棄物処理費用を半減できました

参考:株式会社ネクストリー導入事例「バレル研磨廃液の産業廃棄物費用を大幅削減」

フッ素を含む排水の処理

以前より消石灰によるフッ素を含む排水の処理を行っていましたが、日によって原水濃度にバラつきがあり、排水処理が安定せず、井水による希釈をしないと放流できませんでした。

消石灰での排水処理に加えて、助剤としてフッ素除去剤という新たな薬品を併用することで、安定してフッ素の除去ができるようになりました。フッ素除去剤は消石灰と比較して高額ですので、コストを抑えるためにあえて消石灰と併用した事例です。

参考:株式会社ネクストリー導入事例「金属加工業 フッ素濃度低減」

ガラス研磨排水の処理

ガラス研磨の排水処理を行っていましたが、1日あたりの排水量が増えた結果、既設の排水処理装置で処理しきれなくなり、工場内に水が逆流していました。

従来の薬品を粉末一剤型凝集剤に変更して検証を行ったところ、排水処理にかかる時間が大幅に短縮されて既設の設備のまま対応できた事例です

参考:株式会社ネクストリー導入事例「ガラス加工業、排水処理能力向上」

富山県で排水処理にお困りの方はお問い合わせください

富山県には北アルプスや飛騨山脈などの山々を源とする河川が数多く流れており、独自の上乗せ排水基準が適用されています。排水処理には薬品処理や生物処理など様々な種類があり、既存の方式を見直すことで大きな効果が得られる可能性もあります。

もし富山県で排水処理にお困りであればミズサポまでお問い合わせください。お客様の現状をヒアリングして、最適な排水処理方法や業者をご提案いたします。市町村ごとの排水基準についてもミズサポで調査いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

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