「有機排水の処理方法がわからない…!」とお困りではありませんか?
有機排水は薬品処理など無機排水を処理するときの方法だけでは排水基準を満たせない場合が多く、どうすればいいのかわからないという人も多いでしょう。
本記事では有機排水の特徴を確認して、有効的な排水処理方法や処理するときのポイントをわかりやすく解説しています。有機排水の処理にお困りの方は必見です。
有機排水とは?
有機排水とは食品や油、紙など有機物を含んだ排水のことです。
有機排水が河川や海などに流れ込むと、水中の微生物が分解する過程で酸素を消費するため、水中の酸素濃度が低下します。これによって水が汚くなり、魚などの生態系にも悪影響が出やすくなります。
また有機排水と混同しやすいのが無機廃水です。無機廃水は金属やガラスなど生物由来ではない物質を含んだ排水となります。以下の記事で詳しく確認していますので、合わせてご覧ください。
参考:無機廃水とは?有機排水との違いや処理方法をわかりやすく解説
有機排水を処理するための方法
有機排水は有機物を含んだ排水であり、BODやCODの値が大きいのが特徴です。排水基準を満たすためには薬品処理と物理処理でSSを取り除く前処理を行った後、生物処理と呼ばれる微生物による処理が有効となります。
ただし、薬品処理と物理処理でBODやCODが排水基準値以下になっていれば、生物処理を行う必要はありません。生物処理は水中の微生物を活用して有機物を分解する排水処理方法で、微生物の種類は大きく分けて好気性微生物と嫌気性微生物に分類されます。
- 好気性微生物⋯酸素が豊富な環境で生存・繁殖する微生物
- 嫌気性微生物⋯酸素がない〜少ない環境で生存・繁殖が出来る微生物
生物処理では微生物によって有機排水中の有機物が分解されることによって、水がキレイになっていきます。生物処理方法については、以下の記事で詳細を解説していますので合わせてご確認ください。
参考記事:排水処理における生物処理とは?4つの方法や具体的な事例を解説
有機排水を処理するときのポイント
有機排水は生物処理によって処理するのが基本であり、以下のポイントを押さえて対応することが大切です。
- スクリーンなど物理的な前処理を行う
- 原水の流量調整を行う
- 微生物が活動しやすい環境を整える
生物処理を行う前に、スクリーンなどの物理処理によって大きな不純物や油分などを取り除きましょう。合わせて原水のpHを7程度の中性域に調整することも大切です。
原水の量が急激に変化すると、微生物の処理が追いつかない可能性があるため、生物処理を行う曝気層の前に流量調整槽を設けて、流量調整を実施する必要があります。
活性汚泥法の場合は微生物が活動しやすいように、常に曝気と呼ばれる空気を送り込む処理を行いましょう。有機排水の処理は微生物が快適に活動できるかどうかで効果が変わってきます。
曝気については以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご確認ください。
参考記事:曝気は生物処理に必須!曝気の役割やトラブル事例を解説
有機排水でお困りならミズサポまでご相談ください
食品や油など生物由来の物質を含んだ有機排水は生物処理が有効です。スクリーンなどの物理処理で前処理を行い、pH調整や曝気によって微生物が有機排水を処理しやすい状況を整えることで、最大限の効果を発揮します。
もし有機排水の処理でお困りであれば、ミズサポまでご相談ください。お客様の現状をヒアリングさせていただき、最適な処理方法を提案できる業者を紹介いたします。