水処理プラントの種類や処理方法を解説!おすすめメーカー5選も紹介

水処理プラントの種類や処理方法を解説!おすすめメーカー5選も紹介

「工場排水の処理をしたいけれど、どこに相談したら良いかわからない…。」とお困りではありませんか?

工場排水の処理には水処理プラントの導入が必要です

水処理プラントと聞くと浄水場や下水処理場など大型の施設を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、実は様々な水処理プラントが存在します。

本記事では水処理プラントの種類や処理方法について、わかりやすく解説しています。

おすすめの水処理プラントメーカー3選も合わせて紹介しますので、工場の排水処理にお困りの方は必見です。

水処理プラントとは?

水処理プラントとは、汚水を処理してキレイにする設備のことです。複数の設備を組み合わせて構成されており、大型になることが多いといえます。以下は水処理プラントを設置する主な目的です。

  • 安全な飲み水を作る
  • 工場排水を河川に放流できるレベルにする
  • 海水を淡水にする
  • 不純物をほとんど含まない純水をつくる

このように水処理プラントを設置する目的は様々であり、目的によって使用する設備が変わってきます。

「水処理プラントを導入したい!」と考える際は、まず水処理をする目的を明確にしておくことが大切です

水処理プラントの主な種類

水処理プラントには多くの種類がありますが、中でも有名なのは以下の3つです。

  • 浄水場
  • 下水処理場
  • 工業用水処理装置

それぞれの水処理プラントについて特徴を確認していきましょう。

浄水場

浄水場は川やダム、地下水などの原水を引き込んで処理を行い、安全な飲み水を作るための水処理プラントです。沈砂池(ちんさち)や凝集池(ぎょうしゅうち)、ろ過池(ろかち)などによって構成されています。

浄水場で行う水処理は大きく分けると以下のとおりです。

  • 沈澱:薬品を使って小さな汚れを大きな塊にして沈ませる
  • ろ過:沈澱で除去できなかった汚れを砂の層に付着させて除去する
  • 消毒:ろ過した水に薬品を入れてばい菌を無くす

浄水場は私たちの生活に欠かせない飲み水を作るために、24時間休まずに稼働しています。

下水処理場

下水処理場は家庭や工場から出る汚れた水を集めて、川や海に放流できるレベルまでキレイにする水処理プラントです。浄水場と同じく沈砂地や沈殿池、消毒設備などで構成されています。

下水処理場で重要な役割を担っているのが、反応タンクと呼ばれる設備です。反応タンクにはアメーバ、カルケシウム、クマムシなどの微生物が住んでおり、下水に溶け込んでいる汚れを食べて分解してくれます。

浄水場と下水処理場は混同しやすいですが、浄水場は「使う前の水」、下水処理場は「使った後の水」をそれぞれキレイにすると覚えておけばわかりやすいでしょう。

工業用水処理装置

工業用水処理装置は、工場内に設置される水処理プラントで、主な目的は以下の2つです。

  • 生産工程で使用するための水を作る
  • 使用後の水を工場外に排水するために処理を行う

工業用水は機械の冷却や部品の洗浄、工場内の清掃などで必要です。例えば、電子回路の基板や液晶パネルのガラスを洗浄する際には、不純物がほとんど含まれていない純水を使用するので、使用前に水処理プラントで不純物を取り除く必要があります。

また工場外へ排水する場合は、水質汚濁防止法で定められた水質基準を守ることが工場の義務です。生産工程などで使用した水は汚れており、そのままでは排水できないため、水処理プラントで水質基準に収まるように処理する必要があります。

水処理プラントの処理方法

水処理プラントの処理方法は、大きく分けて以下の4つです。

  • 物理処理
  • 生物処理
  • 化学処理
  • 殺菌処理

それぞれの処理方法をわかりやすく解説していきます。

物理処理

物理処理とはその名の通り、物理的な方法で水の中の汚れを取り除く処理で、以下が代表的な方法です。

  • ろ過
  • 蒸発・乾燥
  • 遠心分離
  • 吸着

皆さんも理科の実験で汚れた水をろ過した経験があると思います。水処理プラントと規模は違いますが、行っていることは変わりません。

生物処理

生物処理は、水の中に含まれる有機性の汚れを分解するために微生物を利用する処理方法です。酸素が必要な好気性処理と、不要な嫌気性処理の2つがあります。

自然界に存在する微生物を活用する方法のため、環境負荷が少ないのがメリットですが、処理設備が大規模になり、汚れを分解するのに時間がかかることがデメリットです。

化学処理

化学処理とは薬品を使用する水処理方法です。水処理プラントでは、凝集剤(ぎょうしゅうざい)と呼ばれる薬品が使用されています。

凝集剤は簡単に言うと濁った水をキレイにする薬品です。例えば、コーヒーは目には見えないほどの小さな粒子が水中に分散しているため、黒く見えます。この中に凝集剤を入れると、小さな粒子同士がくっつき、汚れがどんどんと大きくなって、最終的には沈澱していきます。

沈澱した汚れは物理処理によって取り除かれることが多く、物理化学処理とまとめられることも多い処理方法です。

殺菌処理

オゾンや塩素を使って、水の中の病原微生物を破壊するのが殺菌処理です。殺菌処理は私たちの生活を支える飲み水を作る工程で行われています。

オゾンは強い酸化力を持っており、カビや臭いのもとになる細菌を分解するのが特徴です。塩素も同様に強い酸化力があり、水道水の消毒剤として使われています。

水処理プラントのメーカー5選

水処理プラントは浄水場、下水処理場が有名ですが、実際には多くの工場で排水処理を行うために活用されています。以下は工場排水の水処理プラントを製造するメーカーです。

  • 株式会社ネクストリー
  • 中山環境エンジ株式会社
  • 壽化工機株式会社
  • 栗田工業株式会社
  • オルガノ株式会社

それぞれの企業の概要と特徴について確認していきます。

株式会社ネクストリー

株式会社ネクストリーは富山市にある水処理プラントメーカーです。

1日の排水処理量が1050m3未満の小規模排水を得意としており、どちらかといえば小型の水処理プラントの製作に強みを持っています

独自技術で開発した粉末一剤型凝集剤という薬品を自社で製造しており、「化学処理」に幅広い知見を持つ水処理プラントメーカーです。

■株式会社ネクストリーのホームページはこちら

中山環境エンジ株式会社

中山環境エンジ株式会社は茨城県つくば市に本社を置く水処理プラントメーカーです。

処理方法の中では「生物処理」を得意としており、微生物処理と沈殿処理による水処理プラントで多くの実績があります

工場排水の調査から設計・施工、維持管理までトータルで水処理に関してサポートが可能な企業です。

■中山環境エンジ株式会社のホームページはこちら

壽化工機株式会社

壽化工機株式会社は愛知県名古屋市に本社があり、東京・群馬・福岡に拠点を持つ水処理プラントメーカーです。

1967年の設立から一貫して水処理事業を行っており、工場で必要となる工業用水や排水、汚水処理、雨水再利用などあらゆる水処理に対応できることが強みだといえます

ホームページでは水処理に関する技術情報が多数掲載されており、水処理に関して豊富な経験があることがわかります。

■壽化工機株式会社のホームページはこちら

栗田工業株式会社

栗田工業株式会社は、「”水”を究め、自然と人間が調和した豊かな環境を創造する」を企業理念とする水処理プラントメーカーです。1949年の創立以来、薬品から装置まで水処理事業を総合的に展開しています。

栗田工業は排水回収装置や超純水製造装置などの工場向け水処理プラントだけではなく、浄水場や下水処理場の水処理プラントも手がけるのが特徴です。

■栗田工業株式会社のホームページはこちら

オルガノ株式会社

オルガノ株式会社は、1946年の創立以来、工業用水から排水まで幅広く水処理の要望に対応しており、ノウハウが蓄積されています。

電子産業では欠かせない超純水製造システムをはじめとする工業用水処理プラントの他にも、浄水場や下水処理場向けに上下水道施設も納入している総合的な水処理プラントメーカーです。

■オルガノ株式会社のホームページはこちら

自社に合った水処理プラントを考えよう

水処理プラントを設置する目的は企業によって様々であり、まずは「何をするプラントなのか」を明確にすることで、自社に合った水処理プラントを検討することができます

工場排水の水処理プラントであれば株式会社ネクストリーへの問い合わせがおすすめです。薬品を使った化学処理を得意としており、水処理プラントと合わせて最適な薬品を提案できます。ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

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