「フレキソインキを含む排水の処理がうまくいかずに困っている…。」とお悩みではありませんか?
フレキソインキを含む排水は現場によって水質が大きく異なるのが特徴で、排水処理に困っているお客様も多いでしょう。
本記事ではフレキソインキを含む排水の処理方法や事例をわかりやすく解説しています。フレキソインキを含む排水の処理にお困りの方は必見です。
目的
フレキソインキを含む排水とは?
ゴムや樹脂で作られた版にインキを付着させて、紙やフィルムに転写させるフレキソ印刷という方法があります。そのフレキソ印刷で使われるのが、低粘度速乾性のフレキソインキです。フレキソインキを含む排水には以下の特徴があります。
- 排水の濃度変化の幅が大きい
- 他の排水(糊や接着剤)と混ざるケースがある
フレキソインキを含む排水は、ユーザー様の状況によって濃度が大きく異なるので、毎日変わる状況に応じて、排水処理方法を調整する必要があります。
またクラフト袋などを製造する製袋加工業や段ボール加工業では、フレキソインキに混じって糊(接着剤)を含んだ排水が出るのも、特徴の1つです。
フレキソインキを含む排水の処理方法
フレキソインキを含む排水の処理方法は以下の2通りです。
- 産業廃棄物として処理する
- 凝集処理して汚泥のみ産業廃棄物として処理する
2つの処理方法を以下で確認していきましょう。
産業廃棄物として処理する
フレキソインキを含む汚水は、廃棄量が少ない場合や排水処理が困難な場合には、産業廃棄物として処理するのが有効です。
しかし、産業廃棄物の処理費用は人件費や運搬費など様々な要素が関係して、年々高騰しています。ユーザー様はできるだけ産業廃棄物の処理費用を圧縮したいというのが本音でしょう。
凝集処理して汚泥のみ産廃廃棄物として処理する
フレキソインキを含む排水は、凝集剤を使用して処理を行なうことで産業廃棄物の処理費用を圧縮できます。
- 凝集剤をフレキソインキを含む排水に投入する
- 汚泥が沈殿して上澄み水と分かれる
- 汚泥のみを回収して脱水する
- 脱水した汚泥のみを産業廃棄物として処理する
- 上澄み水の水質を確認して下水道や河川などに放流する
上記ステップのとおり凝集処理を行なうことで、産業廃棄物で処理するのは汚泥のみとなり、産業廃棄物処理費用を削減可能です。仮に産業廃棄物として出す重さが半分になれば、処理費用もおおよそ半分になります。
フレキソインキを含む排水を処理するときのポイント
フレキソインキを含む排水を処理するときは、以下2つのポイントを意識しましょう。
- 糊(接着剤)が含まれている場合は分けて処理する
- 原水のpHに気を付ける
それぞれを具体的に確認していきます。
糊(接着剤)が含まれている場合は分けて処理する
製袋加工業や段ボール加工業では、フレキソインキを含む排水の中に糊が含まれるケースがよくあります。それぞれ単独で凝集処理することは難しくありませんが、両方が混ざった状態では反応する凝集剤が違うため、処理が難しくなります。
少し手間はかかりますが、フレキソインキと糊は分けて処理しましょう。排水処理の工程は別になりますが、薬品処理が簡単になり、改善につながります。
原水のpHに気を付ける
フレキソインキを含む排水に限ったことではありませんが、排水のpHが安定しないと凝集処理がうまくいきません。凝集剤は効果を発揮するpHの範囲が決まっているため、原水のpHが範囲から外れると凝集不良の原因となります。
最適な凝集処理を行なうためにも、処理前の原水のpHはなるべく一定になるように気を付けて調整しましょう。
フレキソインキを含む排水を処理した事例
フレキソインキを含む排水は、毎日水質が変わりやすいのが特徴です。凝集処理を行なう場合は、複数の薬品を用いることが一般的ですが、「粉末一剤型凝集剤」を使えば、1つの薬品でも処理できます。
兵庫県で紙加工業を営むユーザー様では、従来複数の薬品を使用してフレキソインキを含む排水を凝集処理していました。産業廃棄物処理費用を圧縮したいとのニーズがあり、粉末一剤型凝集剤を使用して改善した事例があります。
既存の処理方法と比較して短時間で凝集処理が完了するようになり、複数の薬品を管理する必要もなくなりました。排水処理にかかる労力を軽減できた事例です。
参考:株式会社ネクストリー導入事例「印刷工程で発生するフレキソインキ洗浄廃水の処理」
フレキソインキを含む排水の処理はミズサポにご相談ください
フレキソインキを含む排水は、排水濃度が安定しないため、凝集処理が難しいという特徴があります。少量の場合は排水処理を行なわず産業廃棄物として処理するという選択肢もありますが、処理費用が年々高騰していることもあり、できれば排水処理を行なって処理費用を削減したいところです。
フレキソインキを含む排水でお困りの場合はミズサポまでご相談ください。お客様のお困りごとやニーズをヒアリングして最適な処理方法を提案します。