凝集剤とは? その③
凝集剤とは? その③
ネクストリーの藤井です。
第二回目は、一次凝集・二次凝集について説明しました。
●一次凝集(凝結作用)とは、汚れ(マイナス電荷)に無機凝集剤(プラス電荷)を入れ、
集合(凝結)させること(微細フロックを作ること)。
●二次凝集(凝集作用)とは、微細フロックにポリマー(接着剤のようなもの)を入れ
粗大フロックを作り、沈降速度を早くすること。
今回は、凝集剤の種類について説明します。
(凝集剤にはどんな種類があるの?)
凝集剤は、大きく分けると
①無機凝集剤
②有機凝集剤(ポリマー)※ポリマーは高分子凝集剤と呼ばれることもある。
③粉末一剤型凝集剤 の三つに分かれます。
あれ・・・・
①無機凝集剤と②有機凝集剤(ポリマー)については、前回出てきましたが、
また新しく③粉末一剤型凝集剤たるものが出てきました。
この粉末一剤型凝集剤もなかなか面白いので、後ほどじっくりと説明します。
では初めに無機凝集剤について
無機凝集剤は、一次凝集させるための薬品であり、凝結作用を持った薬品です。
雪の結晶から、雪の玉を作る働きのある薬品です。
具体的な薬品名を挙げると、
〇硫酸アルミニウム
〇ポリ塩化アルミニウム(PAC(パック))
〇塩化第二鉄
〇ポリ硫酸第二鉄
〇消石灰
〇海水 などです。
ん??
あれ??
薬品と言いながら、気になる文字が・・・「海水???!!!」
そうなんです。海水中に含まれているマグネシウムイオン(Mg2+)や
カルシウムイオン(Ca2+)が無機凝集剤の働きをします。
アルミニウムイオン(Al3+)や鉄イオン(Fe3+)、カルシウムイオン(Ca2+)などの
プラスイオンが懸濁粒子のマイナスイオンを荷電中和させることで、一次凝集が
起ります。
それぞれの無機凝集剤にも色々な特徴があり、どの廃水に対してどの
無機凝集剤が最適なのかを判断するのは、経験による部分が大きいです。
これまでどれだけ多くの廃水と向き合い試験を重ねてきたかが重要になります。
次回は、有機凝集剤について説明します。