ペイントマスター番外編
ペイントマスター番外編
ペイントマスターは水性塗料固化処理剤です。
固化処理と言うと、生石灰やセメントのように水和反応で固まるイメージをされることが多いのですが、ペイントマスターは凝結、凝集反応による団粒化ですので、固まると言うと少し語弊があるかも知れません。
水性塗料に含まれる水と樹脂・顔料などとを分離させることで、自然脱水、自然乾燥しやすい状態にするのです。固化と言うよりは水分が減ることで固形化するといった感じです。
なお、ペイントマスターの成分は溶剤には不溶ですので、溶剤系塗料には反応しません。
そのため「塗料」おいては「水性」に限りますが、逆を言えば「水性」であれば「塗料」でなくてもいいのです。
それが「ペイントマスター番外編」ということで、水性インキ、水性接着剤などを固化した事例をご紹介します。
写真では証明のしようがありませんが、黒が塗料、グレーがインキ、白が接着剤です。
どれも固化することができます。
しかし、やはり塗料とインキと接着剤では少なからず違いがあるようで、全部が全部ではありませんが、一癖ある反応を見せつつも固化はするといったものがあったりします。
例えば、インキは塗料よりも反応が鈍い傾向があるようで、添加量を増やすのもひとつですが、ペイントマスターを馴染ませたらしばらく放置しておくと徐々に固まります。
前述したように水和反応ではありませんので、多少は締まって固くなりますが後からでも十分ほぐせてパラパラになります。
また、接着剤では反応が進むにつれ、撹拌の抵抗がかなり大きくなりますが、しっかりと固化します。
但し、仕上がりは乾きかけの木工ボンドのようなモチモチっとした弾性や、若干の粘度が残ることもあります。そんな場合は添加量を少し多めにしたり、ほんのちょっと水を加えてあげることでうまくいったりします。
このように塗料と比べて、多少固化にコツが必要なものもありますので、まずは固化したいものを少量送って頂き、弊社にて無償試験で確認の上、無償サンプルで実際にお試し頂けたらと思います。
ただ、中には残念無念ながらどう頑張っても固化が難しい場合もあります。
そんな場合は現在の地球の化学力では不可能なんだと割り切って頂けると幸いです。