小型排水処理装置を導入するポイントをわかりやすく解説!

小型排水処理装置を導入するポイントをわかりやすく解説!

「少量の排水が出ることがわかったので、できるだけ小さい排水処理装置がほしい…。」とお困りではありませんか? 

小型排水処理装置であれば、比較的低コストで限られたスペースで設置でき、状況に応じた排水処理を実現できます

本記事では小型排水処理装置について、導入するためのポイントや実際の導入事例などをわかりやすく解説しています。小型排水処理装置の導入を検討している方は必見です。

小型排水処理装置とは?

排水処理装置は、工場や施設などから排出される汚水や廃水を浄化して、排水基準に適合する水質にするための装置です。食品加工業、化学工業、金属加工業など様々な業界で使われています。

明確な基準はありませんが、1日あたりの排水処理量が以下の場合は「小型」の排水処理装置だといえます。

  • バッチ式の場合:〜5㎥/日
  • 連続式の場合:5~20㎥/日

バッチ式と連続式の違いについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

参考:排水処理設備の選び方は?貴社に最適な設備をご紹介します

小型排水処理装置を導入する主なポイント

小型排水処理装置を導入する主なポイントは以下の3点です。

  • 必要な処理能力を明確にする
  • 最適な薬品を選定する
  • 作業性とメンテナンス性も考慮する

それぞれを掘り下げて確認していきましょう。

必要な処理能力を明確にする

まず処理が必要となる1日の排水量を確認しましょう。

例えば、1日の排水量が3㎥であれば、バッチ式の排水処理装置で対応できますが、20㎥であれば、連続式の排水処理装置を導入しないと処理が難しくなります。1日の排水処理量がわかれば、排水処理装置に必要な処理能力は自ずと明確になります

最適な薬品を選定する

排水処理した水を下水道もしくは川や海などの公共用水域に流す場合、下水道法や水質汚濁防止法で定められている排水基準値内にすることが必須です。バッチ式、連続式のどちらの小型排水処理装置であっても、凝集剤(ぎょうしゅうざい)やpH調整剤などの「薬品」が重要な役割を担っています。

原水を排水基準値内にするためには、まずは事前に机上での試験を行い、最適な薬品を選定する必要がありますが、薬品の種類は無数にあるため、知識と経験のある排水処理の専門家に選定を依頼しましょう。

作業性とメンテナンス性も考慮する

小型排水処理装置を導入する際は、実際に使う場合の作業性やメンテナンス性も考慮することが大切です

小型排水処理装置の中にも幅広い選択肢があり、一つひとつの動作を手動操作で行う必要がある装置もあれば、ボタン一つで処理まで行えるほぼ自動の装置もあります。

例えば、業務が停止している夜に処理を行いたい場合は、排水のpHを常時監視できるセンサーを取り付けておき、自動でpH調整剤を投入するシステムを組んでおけば、人の目が無い場合でも安心です。

ただ単に安価な小型排水処理装置を導入するのではなく、人が常時操作しなくても運用出来るか、日々のメンテナンス性など、実際の現場作業に当てはめた運用を想定して、検討しましょう。

小型排水処理装置の導入事例

ここからは小型排水処理装置の導入事例を2つ紹介します。

  • バッチ式小型排水処理装置:製袋加工業での事例
  • 連続式小型排水処理装置:金属加工品製造業での事例

それぞれを以下で確認していきましょう。

バッチ式小型排水処理装置:製袋加工業での事例

業種製袋加工業
排水種類接着剤を含んだ排水
1日あたりの排水量4㎥

こちらの企業では元々4つの水槽を使って、排水中の汚れを自然沈降させて処理していましたが、生産量の増加に伴って排水量が増えたことによって、水槽内で汚れが自然沈降する時間が短くなり、濁りが残ったまま放流を行っていました

そこで導入したのがバッチ式の小型排水処理装置です。限られた設置スペースに配置でき、最適な薬品を選定したところ、問題なく排水処理できるようになりました。

参考:株式会社ネクストリー導入事例『製袋加工業 排水の濁り改善』

連続式小型排水処理装置:金属加工品製造業での事例

業種金属加工品製造業
排水種類金属表面処理洗浄排水 
1日あたりの排水量12㎥

こちらの企業では、リンを含んだ排水処理に塩化第二鉄を使用した凝集処理を行っていましたが、腐食による排水処理装置の老朽化に伴って設備一式の更新を検討されていました。

最終的に導入したのが連続式の小型排水処理装置です。使用する薬品の見直しも行い、塩化第二鉄からアルミ系に変更したことで腐食の軽減も実現できています。また薬品の見直しによって凝集剤の添加量も低減させることができ、汚泥発生量が少なくなったため、産業廃棄物の処理コストも低減しました。

小型排水処理装置ならミズサポにご相談ください

小型排水処理装置は、小規模排水の事業所で、コストやスペース面で効果的な排水処理を実現できる装置です。導入を検討するのであれば、まず必要な排水処理能力を自社で明確にしましょう

小型排水処理装置の導入でお悩みの方は、お気軽にミズサポまでご相談ください。排水処理の専門家として最適な設備、薬品をご提案いたします。

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