CODとは?BODとの違いや排水基準、低減させる方法を解説

CODとは?BODとの違いや排水基準、低減させる方法を解説

「CODの排水基準を満たせなくて困っている…。」とお悩みではありませんか?

CODは水質汚濁防止法の生活環境項目として排水基準が設けられていますが、BODと混同されることも多く、どういうものか理解できていない人も多いでしょう

そこで本記事ではCODについて概要からBODとの違い、水質汚濁防止法で定められている排水基準までわかりやすく解説します。CODの排水処理にお困りの方は必見です。

CODとは?

CODはChemical Oxygen Demandの略語で、日本語に訳すと化学的酸素要求量となります

日本語にしてもなかなか理解が難しいCODですが、「水中の汚れを表す指標」と考えればわかりやすいでしょう。混同しやすいBODとの違いも合わせて解説していきます。

水中の汚れを表す指標の一つ

CODは、水中に含まれる化学的有機物による汚れの度合いを示す値のことです。対象となる水の中に過マンガン酸カリウムなどの酸化剤を投入して、有機物を酸化させて、その際に消費した酸素の量(mg/L)で表します。

CODの数値が高い=水中に酸素と反応しやすい物質が多く含まれており、つまりCODが高いほど水中に汚染物質の量が多いということになります。

BODとの違い

CODと混同されやすいのがBOD:Biochemical Oxygen Demand(生物化学的酸素要求量)です。CODと同様に水中の汚れを表す指標ですが、以下のとおり違いがあります。

  • COD:湖沼や海域などの汚れの度合いを表し、酸化剤を使用して計測する
  • BOD:河川などの汚れの度合いを表し、微生物が5日間で分化する酸素量を計測する

どちらも水中の汚れを表す指標なのは同じですが、対象となる場所と、汚れを調べるときに使用する試薬が異なると覚えておきましょう

CODの排水基準

CODは水質汚濁防止法の「生活環境項目」として、以下のとおり排水基準が定められています。

■COD(化学的酸素要求量)の一律排水基準:160mg/L(日間平均120mg/L)

こちらは国が定める一律排水基準となっており、地方自治体によっては上乗せ基準でこれより厳しい排水基準が定められている場合もあります

水質汚濁防止法の排水基準については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

参考記事:流せる基準値は?

CODを低減できる排水処理方法

CODを低減できる排水処理方法は主に以下の2つです。

  • 薬品処理
  • 物理処理
  • 活性炭吸着処理
  • 生物処理

それぞれの処理方法の概要を確認していきましょう。

薬品処理

薬品処理は凝集剤を使用して、水中から汚れの原因を取り除く方法です。水中で汚れの原因となっている懸濁物質(SS)や浮遊物質とキレイな水とを分離させることができ、CODも合わせて除去できます。

薬品処理でCODを除去するメリットは、比較的低コストで大規模な処理ができることです。他の排水処理を行う前処理として最適な方法だといえます。

ただし、水中に完全にCODが溶けきっている場合は、薬品処理でもCODは低減できないと/覚えておきましょう。

物理処理

ろ過など物理的な方法を活用したCODを低減する方法です。物理処理の中でもRO膜やUF膜、MF膜などを使う膜ろ過は、効率よく排水中のCODを吸着します。物理処理は凝集処理などの薬品処理とよく併用されるCODの低減方法です。

薬品処理のように投入量を気にすることなく、CODを安定して低減できるのがメリットですが、目詰まりや劣化によるメンテナンスが必要なのがデメリットだといえます。CODの濃度が高い場合、薬品処理による前処理が必要です。

活性炭吸着法

活性炭吸着法は物理処理の一種であり、活性炭にある細かい穴の吸着現象を利用して、CODを除去する方法です。活性炭が充填された塔にCODを含んだ排水を通すことで、効率よくCODを低減できます。

薬品処理で取りきれないCODも活性炭吸着法を使えば吸着できる可能性が高いですが、吸着剤は経年劣化するため、定期的に交換が必要など維持・管理の手間がかかるのがデメリットです。

生物処理

生物処理は、排水に含まれる有機物を微生物によって分解させる方法であり、CODの低減につながります。自然環境の中に見られる微生物を活用する処理方法のため、環境負荷が小さいのが特徴です。

温度や空気を管理して微生物が生活しやすい環境を作ることで、効率よくCODを下げることができますが、設備が高額になるため、排水量が少ない現場での運用は難しいといえるでしょう。

各種の排水処理については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

参考記事:排水処理とは?3つの排水処理方法や具体例をわかりやすく解説

CODの排水処理はミズサポにご相談ください

CODは湖沼や海岸の汚れを表す指標であり、水質汚濁防止法でも生活環境項目に定められているため、薬品処理や物理処理での処理が必要です

水中に溶け込んでいるCODは薬品処理や物理処理でも処理が難しい場合があるので、お困りの方はミズサポまでご相談ください。水処理のスペシャリストとして、お客様のご要望をお伺いして、最適な排水処理方法をご提案いたします。

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