凝集試験

実践と理論

ネクストリーの藤井です。
昨日台湾出張から帰国しました。台湾が暑いかと思ってましたが、
「危険な暑さ(猛暑)」に襲われている日本に帰国し、その暑さに
びっくりしています。皆さんもこまめに水分と塩分を補給し、
熱中症には十分お気をつけください。

当社では、ありがたい事に全国から非常に多くのお問合せを毎日
のように頂きます。特に得意なのは、凝集処理です。
生物処理(活性汚泥など)の相談を頂いた際には、同業者で生物処理
のスペシャリストの会社がありますので、その会社の力をお借りして
ベストな提案を行っております。

今回はその中で、当社が得意としている凝集処理についてご紹介します。

排水処理に限らず多くの分野で、処理方法や加工方法などが理論的
に体系化されています。
しかし、当社では「実践」とにかく実践を重要にしています。

当社での実践は【凝集試験】です。

どれだけ素晴らしい理論があったとしても、実際の排水でお客様の
求める基準値をクリア出来なければ、何も意味がありません。
逆に、理論はわからないけれども、基準値をクリアでき再現性のある
処理方法であるならば、その処理方法はお客様にとって最も良い処理
方法となります。


今回の台湾でも、重金属(亜鉛・ニッケル・クロム)の除去のために
非常に多くの凝集試験を行いました。
その結果の一部を紹介すると、下の図①のような結果がでました。
図①
画像の説明

これを見ると亜鉛(Zn)はpH7~11の間では低い値を示し、pH11を
超えるといっきに上昇する事がわかりました。
ニッケル(Ni)は、pH7~8で低い値を示したあと、一度上昇し、
その後pH11以上では非常に低い値を示すことがわかりました。
更にクロム(Cr)は、pH7以上にすれば除去できることがわかりました。

これは図②のように「金属イオンの溶解度とpHの関係」として既に理論的に
体系化されています。
図②
画像の説明

これを見ると、クロムはpH6以上、ニッケル・亜鉛はpH9以上の時に
最も除去できる事を示しています。

今回私の試験結果と同じ部分もあれば、違う部分もあります。
実際には、pHを変化させる前の工程で工夫をしなければ、図①のような
結果にはなりません。そのままpHを上げるだけではダメなのです。

排水処理では、同じ工程から排出される廃水であっても、その地域や
企業によって、同じ処理方法をしたとしても全く違う結果となる事が
多々あります。
そのため、その会社にあった最適な処理方法を見つける為には、
実践【凝集試験】が非常に重要になるのです。



《余談》
実践や現場経験を経てから、理論を学ぶ事は非常に大きな意味があると思います。
それまでの自分の経験や感覚が、理論で裏付けられる事は大きな自信に繋がると
共に、お客様の納得や安心の材料にも繋がります。

現場経験を経て、その後大学で勉強する事に大きな意味を感じ、私も水処理に
関する理論を学びたいと思いました。

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